土とディスコ
能登町瑞穂にある農家民宿のリノベーション。
既存建物は築100年超えで和の趣はあるのだがどこか昭和の匂いがするデザインだった。Iターンで移住してきた施主夫婦が事業継承によってこの農家民宿を引き継ぐことになった。施主夫婦は引き続き旅館業を営むにあたり既存のような田舎の宿ではなく都会的なものである「ディスコ」と土着的なものをあらわす「土」をコンセプトにした新たな宿泊施設を考えていた。
里山まるごとホテル中右衛門の実績からお声がけいただき建物設計を担当させていただいた。古民家再生の際は野物の梁や柱など昭和時代のリフォームの中で隠されてしまい見えなくなってしまった建築部材をできるだけそのまま使うように心がけている。昭和時代の余計なものを丁寧に取り外していくことでさらけ出された建築部材は都会的・現代的なデザインとも相性が良い。
施主夫婦の魅力的な里山生活を体現する宿として末永くご夫婦と歩んでいける建築となることを願っている。
設計:奥能登アーキ 越田純市
施工:板谷建築
Hotel土とディスコ
石川県能登町 木造2階建て 竣工:2022年3月 345.85㎡